玉ねぎ・にんじん・じゃがいも。
根菜類でもこの3つは野菜室の常連さんですよね。
秋から冬に甘味が増し美味しくなるにんじんは、
ビタミンAの代表。目にいいビタミンACE、
β-カロテンが生体内で変換されることで摂取できます。
色々な料理に大活躍のにんじん。
目の疲れを感じている人は積極的に食べましょう!
にんじんが美味しくなる秋
ニンジンといえば、子供に限らず苦手な人もいますが、昔に比べるとあの独特の香りも弱くなり、食べやすくなっているのではないでしょうか。
和洋中問わず、普段からよく使う食材の一つですね
ニンジンの原産は中東のアフガニスタンといわれています。
そこからヨーロッパに伝わった西洋系と中国などアジアに伝わった東洋系とに分かれました。
今日本にはそのどちらも栽培されていますが、主なものは西洋系の5寸人参や東洋系の金時人参があります。
新鮮なものには時折葉付きのものがありますが、ついつい捨ててしまいがちです。
おいしい上に、栄養価も高いので、捨てずに使い道を考えましょう。また間引きの為、
若採りされたものや葉の部分を食べるように栽培されたニンジン葉や、葉を食用とするために栽培されたにんにん菜も売られています。
ニンジンの生産は北海道、千葉、徳島などが主な産地で、北海道と千葉で全国の半分近くを作っています。
また金時人参は関西を中心に、中でも香川県が最も多いそうです。
春から夏にかけては徳島、千葉、青森や長崎県が多く生産し、秋は主に北海道で収穫されています。
また、冬には千葉県をはじめ長崎屋愛知県で収穫されています。
ニンジンは秋から冬にかけてが旬になります。
と言っても、一般に流通しているほとんどは西洋系の5寸人参で、これは通年産地を代えながら出荷されています。
しかし、秋から冬にかけての物が、甘味や栄養成分から見ると最もおいしい時期だといえるようです。
人参の栄養
非常にカロテンを多く含んでいます。
ニンジンにはカロテンと言う名前の由来にもなっているくらい、人参にはたくさんのカロテンが含まれています。
β-タカロテンは抗発ガン作用や免疫賦活作用で知られていますが、その他にも体内でビタミンAに変換され、
髪の健康維持や、視力維持、粘膜や皮膚の健康維持、そして、喉や肺など呼吸器系統を守る働きがあるといわれています。
また、油との相性がよく、揚げ物や油炒め、バターソテーなどのように、共に摂取することでビタミンAの効果が増すそうです。
西洋系のオレンジ色はカロテンですが、金時人参などの赤い色はリコピンといわれる色素です。
これは、カロテンの一種ではあるのですが、β-カロテンとは違い、ビタミンAには変化しません。
しかし、リコピンそのものが活性酸素を減らす働きがあるそうです。それも、β-カロテンやビタミンEの何倍もの効果があるそうです。
にんじんは100gあたり39キロカロリーと低いのですが、カロテンは8600μg、カリウム300mgととても高いのです。
目にいい!「ビタミンACE」
ビタミンA、C、Eという、いわゆる『ビタミンACE(エース)』が目によいとされています。
ビタミンAは、β-カロテンが生体内で変換されることで摂取できます。
β-カロテンは、にんじんをはじめとする野菜に多く含まれています。ビタミンCは果物によく含有されていますが、
効率よく摂(と)ろうとすればじゃがいもがいいでしょうね。ビタミンEは、ナッツやごまといった種実類に多く含まれています」
生体内でビタミンAに変換されて作用するβカロテンを摂取すると、「皮膚や粘膜の健康維持」「抗酸化作用」などが期待できます。
ビタミンA
にんじん、ほうれん草、ニラ、春菊、小松菜、ピーマン、うなぎなど。
ビタミンC
レモン、ゆず、いちご、赤ピーマン、じゃがいもなど。
ビタミンE
ヘーゼルナッツ、アーモンド、ごま、西洋カボチャ、たらこなど。
美味しいニンジンの見分け方
ニンジンを選ぶ際は、なるべくオレンジ色が濃い物を選びましょう。
表面に傷やひび割れがなく、あまり先が細くなっていない物の方が良いです。(京人参、金時ニンジンは別)
葉が付いているものは葉先まで活き活きとしていて萎れていないもの、葉が付いていない場合は、
切り口が茶色くなってなく、新しい物を選びましょう。また、切り口の軸の部分が細い方が良いです。
太い物は硬い芯の部分が多いと思って良いでしょう。
保存方法
丸のままのニンジンを保存する際にはできるだけ乾燥しない様に新聞紙などで包み、冷蔵庫に入れておきましょう 。
冬など寒い季節は新聞紙にくるんだり、箱のまま冷暗所においておいても大丈夫です。
葉付きの物は、葉の部分を根もとから切り落とし、葉の部分と根の部分を別々に保存します。
切った物は切り口から傷み始めるので、ぴったりとラップで包んで冷蔵庫に入れておき、3日~4日位で使い切るようにしましょう。
冷凍保存の方法
ニンジンは冷凍保存がきく野菜の一つです。ただし、丸のまま冷凍してしまうと使う時とても不便なので、使い時の形に切ってから冷凍します。
スライスや細い棒状に切ったものであればそのままバットに並べて一気に冷凍し、凍ってから保存袋などに入れて冷凍しておきましょう。
また、カレーや煮物用に荒く乱切りにした物は下茹でしてから冷凍した方が生のまま冷凍するより食感は良いです。
下茹では水を張った鍋にニンジンを入れ、茹で始めます。竹串がすっと刺さるまで茹でず、ちょっと強めに刺してようやく刺さる位で揚げてしまう方が良いです。
ザルにあげたらそのまま荒熱がとれるまで置いておき、ある程度冷めたらバットなどに広げて一気に凍らせます。
使う時はいずれも凍ったまま調理して大丈夫です。
ただ、炒め物の場合は、大量に凍ったままのニンジンを投入すると一気に温度が下がってしまい、水が出てくるので、
量が多い場合は常温解凍かレンジで解凍してからの方が良いです。
ニンジンは根菜なので、水から茹で始めます。
煮込み料理の場合もそうです。それは、沸騰している中に投入すると、表面と芯の部分で火の通る時間に差が出てしまい、
煮崩れを起こしやすくなるからです。なので、完全に溶けてしまうくらい煮込む場合はあまり気にしなくても大丈夫です。
また、薄くスライスした物や千切りにしたものはこの温度差が出来ないうえ、一気に火を通す方が良いので、
沸騰している湯の中に投入し、さっと茹で上げるようにします。
茹で時間は大きさや厚み、用途に寄り違うので、茹でる時にはこまめにつまみ食いをして様子を確かめながら茹でてください。
ニンジンの千切り簡単に
細切りスライサーの方を買ってみました。
めっちゃ細い!簡単に超千切りができます。
生のまま
ニンジンを千切りにしてキャベツや大根などと共にサラダにすると彩りが良くなります。
また、軽く塩で揉み、水分を絞ってナムルやあえ物にも出来ます。スティック状にした物をマヨネーズやもろ味噌で食べるもの美味しいですね。
炒め物
ニンジンは薄切りや細切りにして炒め物に使います。
乱切りなど塊の場合は下茹でしてから炒め物に加えます。中国料理の炒め物のイメージも強いですが、
イタリアンでもガーリックを効かせたオリーブオイルで炒めたものは美味しいです。
また、薄くスライスしたものをきし麺のように切って、さっと茹でてバターを絡めると見た目も綺麗な付け合わせが出来ます。
炒め物とはまた違いますが、キャロットグラッセは、串切りや輪切りにし、面取りをしたニンジンをブイヨンで煮つめ、
仕上げにバターをからめたものです。甘味を強くするため砂糖を加えるので、表面に照りがでて艶やかに仕上がります。
和え物料理
ニンジンはあえ物にもよく使いますが、和え物は生のままでも良いですが、さっと湯通しする事でニンジン特有の香りを抑え、
食感を柔らかくする事が出来ます。胡麻和えなど和風の物から韓国風、中国風、また、ビネグレットを使いマリネにも使います。
焼き物料理
バーベキューや焼き肉でもニンジンは食べますね。その他、肉や鶏肉で巻いてフライパンで焼いたものなどもよくありますね。
煮物料理
ニンジンは西洋料理では香味野菜として欠かせないものです。
煮込み料理には全てと言っていいくらい何らかの形でニンジンが入ります。
和食でもニンジンはよく使いますね。筑前煮や肉じゃがにも、味噌汁にもよく合います。
また、カレーヤシチューなどとても身近な野菜です。
ピューレ状にして
ニンジンをピューレ状にし、滑らかな人参のムースなどもできます。
ピューレにするのは、下茹でしてからの方が良いでしょう。
料理に使う場合はよくブイヨンで茹でたものをそのブイヨンと共にミキサーにかけてピューレにし、ソースなどに仕上げます。
また、生のままおろし金ですりおろして隠し味に使う事もあります。
スウィーツでも
ニンジンはキャロットケーキなどのスウィーツでも使います。
主に焼き菓子にされる事が多いですが、ピューレにしてプリンを作る事も出来ます。
子供のころ、にんじんキライでした。母がカラダのいいからなんとか食べさせようと、
ハンバーグなどに細かく刻んで入れてくれていたのを覚えています。
なぜか大好きになったのは最近のにんじんの匂いが薄くなったからだと思います。
そしてその栄養効果を知ったら「食べなきゃ」って。
お肌、髪、目のためにも積極的に食べたいお野菜です。